目次
砥石のバランス修正を徹底解説!!
本日は研削砥石のバランス修正についてご紹介します。
研削盤を使用されている方は砥石のバランス修正を経験したことがあるのではないでしょうか。

ただ、このバランス取り、何のために行うのか?
バランス取りをせずに回転させると、どのような悪影響があるのか?
どうやってバランス取りを行うのか?
などを知っていると、バランス取りの重要性を更に認識できると思い、
簡単に纏めてみました。
そもそも砥石のバランス修正とは?
研削砥石は砥粒を結合剤(ボンド)で固めたものですが、下のイラストを見てもらえれば分かるように砥粒や気孔の分布は不均一となっています。
そのため、回転軸の中心からずれた位置に重点が存在します。この状態をアンバランスと言います。

砥石のバランス修正とは、このアンバランスがある状態の砥石の重点を回転軸の中心に持ってきて、砥石の回転軌道が真円を描く状態にすることを言います。
砥石にアンバランスがあることにより、どのような悪影響があるの?
アンバランスがある状態で研削砥石を回転させると、砥石の回転軌道は偏芯を描くため、
砥石だけでなく工作機械全体に大きな振動が発生します。

振動によりワークに対して砥石が均一に当たらないため、加工精度の悪化に繋がります。
研削予定量以上に研削してしまったり、下の写真のように加工面のムラやビビりが発生します。

また、アンバランス量が大きい状態で砥石を高速回転させると、最悪な場合砥石が破裂するリスクがあります。
過去に破裂した砥石の破片が作業者の顔面を直撃し死亡するという事故が発生したこともある、非常に危険なものです。
砥石のアンバランスは百害あって一利なしというのを、改めて認識していただけたかと思います。
では、どうやって砥石のバランスを修正するのか?
研削砥石を工作機械に取り付ける際、まずフランジを研削砥石に取り付けます。
フランジには、バランスピース(バランス駒、バランスウェイト)と呼ばれる
バランス修正用の重りが付いています。
この重りの位置を変えることでアンバランスを解消します。

古くから使われている修正方法として、バランス台と呼ばれる治具を用いたものがあり、
平行棒型(下図)、天秤型、ローラー型等があります。

使用方法は型によって異なりますが、いずれの方式においてもバランスピースを
少しずつ動かしながら、バランスが取れたかどうかを確認していくので、
バランス取りには熟練した経験が必要で非常に長い時間を要します。
短時間で効率良くバランスを取る方法はないの?
非常に長い時間が掛かる砥石のバランス取りですが、世の中には便利な機器があるものなんですね。
砥石のバランス取りの時間を短くしたい方、加工精度を上げたい方、とても気になりますよね。

当社の看板商品である砥石のバランシングが行える
フィールドバランサ Myself-1 typeTⅡ!!
これを使えば短時間で高精度のバランス測定・修正ができます。
今まで数時間掛かっていたバランス取りが、5~10分程度と大幅に時間短縮できます。
しかもアイコンで次の操作を誘導してくれるため、熟練を必要とせず、簡単に使用できます。
測定分解能は驚異の0.001μmを実現し、従来手法を大きく上回る精度のバランス取りが可能です。
またバランス台では数値で表すことができなかったバランス測定が、
フィールドバランサ Myself-1 typeTⅡを使えば数値で測定・管理できるため、
作業性の向上だけでなく、品質管理の上でも飛躍的な改善となります。
大きな改善効果が見込めるこの測定機、非常に気になりますよね。分かります。
安心してください! レンタル機をご用意しております。
興味がある方は当社まで是非ご連絡ください。
スマートフォンのように、ディスプレイ上のアイコンをタッチして操作できる操作性の高い測定機。
実際にMyself-1 typeTⅡを使った砥石のバランス修正方法をこちらで紹介していますので、
操作性の高さをより実感いただけるのではないかと思います!